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差し歯が臭いと感じたときの原因は?改善方法を詳しく解説
「差し歯から臭いがする気がする…」と感じることがあれば、口内環境や差し歯自体にトラブルが起きている可能性があります。差し歯の臭いの原因には、歯と差し歯の間に細菌が繁殖していることや、内部で虫歯が進行しているケースなどが考えられます。
この記事では、差し歯が臭う原因と、臭いを改善するための具体的な方法について詳しくご紹介します。快適な口内環境を取り戻すためのヒントをぜひご参考にしてください。
差し歯は臭いが溜まりやすい
差し歯は構造上、どうしても臭いが溜まりやすい特徴があります。天然の歯に比べ、差し歯はわずかな隙間ができやすく、そこに食べかすや細菌が溜まりやすくなるのが原因です。
特に古くなった差し歯や、噛み合わせが合っていない差し歯は劣化が進んでいるため、臭いが出やすくなります。臭いが気になる場合は早めに歯科医に相談し、適切なケアを行うことが大切です。
差し歯が臭い原因
差し歯から臭いがする原因には、いくつかのパターンがあります。臭いの元を理解することで、適切な対策を取ることができます。
1. 差し歯が古くなっている
差し歯は長年使うと少しずつ劣化してきます。特に保険適用の差し歯は、素材がレジン(プラスチック系の材料)で作られていることが多く、5〜8年ほどで劣化が始まりやすいです。
古くなった差し歯は表面が傷ついてザラザラになり、そこに細菌や汚れが付着しやすくなります。このような状態では口臭の原因となるだけでなく、差し歯が壊れるリスクも高まるため、交換が必要です。
2. 差し歯と歯の間に細菌が繁殖している
差し歯と元の歯の間にわずかな隙間が生じることがあります。これは差し歯を取り付けた直後にはほとんど問題になりませんが、時間が経つとともに隙間が大きくなり、そこに細菌が繁殖しやすくなります。
食べ物のカスやプラークが溜まりやすくなることで、口臭が強くなり、差し歯周辺の健康にも悪影響を与えます。細菌が増えると臭いも強くなるため、特にこの部分は日々のケアが重要です。
3. 差し歯が虫歯になっている
差し歯の内部で新たな虫歯が発生する「2次カリエス」は、差し歯が臭う原因のひとつです。差し歯の外からは虫歯が見えにくいものの、内部で虫歯が進行すると歯が溶けたり腐敗し、強い臭いが出ます。
このような場合、差し歯の周辺に違和感や痛みを感じることが多く、早期に治療を行わないと虫歯がさらに進行してしまう可能性が高いです。早急に歯科医院で診てもらいましょう。
4. 歯周病が進んでいる
歯周病は歯茎に炎症が生じ、悪化すると歯を支える骨まで影響を及ぼす病気です。歯周病が進むと歯茎が赤く腫れたり出血しやすくなり、臭いも発生します。
歯茎が下がり、差し歯と歯茎の間に隙間ができやすくなり、さらに臭いが溜まりやすい状態になります。歯周病が進行すると差し歯が外れることもあるため、早期のケアが大切です。
5. 差し歯に膿が溜まっている
差し歯の歯根に細菌が感染すると、膿が溜まり、これが原因で強い臭いが出ることがあります。この状態は「根尖性歯周炎」とも呼ばれ、歯の根元に膿が溜まると口臭が発生するだけでなく、激しい痛みや腫れも伴います。
早めに歯科医で膿を排出する処置を受け、再感染を防ぐ治療が必要です。
当院でおこなっている実際の治療例
実際に差し歯の臭い、黄ばみなどをお悩みで来院された患者様の症例をご紹介します。10年ほど前に治療した前歯の差し歯の治療のやり直しを希望され来院されました。
前歯の差し歯は変色してしまい、歯ぐきの境目も黒くなっている状態です。
差し歯を外してみると、差し歯と歯茎の境目から虫歯が進行していました。
古くて、境目のあっていない差し歯をそのままにしておくと、知らないうちに虫歯が進行してしまうことはよくあります。また、差し歯が古くなり、中の歯が虫歯になると臭いを発するため、早期に治療を行うことが大切です。
今回の治療では、マイクロスコープを使用して虫歯を丁寧に除去。その後、仮歯に置き換えたうえでホワイトニングを行いました。治療は、初回のカウンセリングと診査・診断、2回目の施術で上記の状態にまで回復することができました。
差し歯が臭いと感じた場合は、何かしらの異常が発生しているサインとも読み取れるとため、早めに来院することをおすすめします。
差し歯の臭いを改善する方法
差し歯の臭いを改善するには、原因に応じた適切な対応が必要です。以下の対策を取り入れて、臭いを予防・改善しましょう。
h31. 差し歯を交換する
長年使った差し歯は、素材が劣化し、汚れが付きやすくなるため、臭いが発生しやすくなります。差し歯の寿命は一般的に5〜10年程度ですが、痛みや違和感を感じる場合は早めの交換が推奨されます。
また、噛み合わせが悪くなっている場合も、新しい差し歯にすることで快適な口内環境を取り戻せます。歯科医と相談し、最適な交換のタイミングを見極めましょう。
2. 差し歯をしっかりと清掃する
差し歯と天然の歯の境目や、歯と歯の間には食べかすや細菌が溜まりやすいため、日々の丁寧なケアが欠かせません。歯ブラシは45度の角度で歯茎に当てると隙間まで磨けるため、意識してみましょう。
さらに歯間ブラシやデンタルフロスを使うことで、差し歯の周りの清掃がしっかり行え、臭いの原因となる汚れを効果的に除去できます。
3. オーラルケアを見直す
差し歯の臭いが気になる場合、日頃のオーラルケア製品も見直してみましょう。例えば、抗菌成分の入ったマウスウォッシュを取り入れると、口内の細菌を減らすことができ、臭い予防に役立ちます。
また、就寝前のケアをしっかり行うことも重要です。寝ている間は唾液の分泌が減り、細菌が繁殖しやすい時間帯なので、夜のケアを徹底することが臭い予防に効果的です。
4. 定期的な検診を行う
3〜6ヶ月に一度の定期検診で、差し歯や周りの歯の状態を確認してもらうことが大切です。歯科医院では専用のクリーニング器具で差し歯周辺をきれいにしてもらえるので、自分では落としきれない汚れや細菌も除去できます。
プロによる定期的なケアを行うことで、差し歯の寿命が延び、臭いも予防できるでしょう。
差し歯のお悩みは渡辺通り駅加納歯科クリニック福岡にご相談ください
今回は差し歯の臭いが気になる場合の原因や対処法についてご紹介しました。
差し歯が臭いと感じたら、交換を必要としているサインかもしれません。ご自身の差し歯がどのような状態にあるのか、気になる方はぜひ一度渡辺通り駅加納歯科クリニック福岡にご相談ください。
正しいケアと適切なタイミングでの交換により、長く健康な口元を維持することができます。