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差し歯の寿命はどのくらい?種類別の寿命や交換するタイミングを解説
差し歯を検討している方や、すでに差し歯を使用している方からよく寄せられる質問の一つが「差し歯の寿命」についてです。
歯科治療は、一度行えば永遠に持つものではありませんが、適切なケアとメンテナンスによって、治療の効果をできる限り長く保つことが可能です。
今回は、差し歯の種類ごとの寿命や、差し歯を交換するタイミング、そして差し歯の寿命を延ばすために何ができるかについて、詳しくご説明いたします。
差し歯の寿命は?
差し歯の寿命は保険適用される差し歯と自費治療の差し歯で大きく異なります。差し歯の種類ごとの寿命をそれぞれ見ていきましょう。
保険適用される差し歯の寿命は約5〜8年
保険適用の差し歯は、患者さんの経済的な負担を軽減するために、比較的安価な素材が使用されます。
主に使用されるのはレジン(プラスチック)や金属(メタル)の一部が露出したクラウン(差し歯)です。レジンは加工しやすく、初期費用も抑えられるため多くの患者さんに利用されていますが、耐久性に関してはやや劣ります。
【保険適用される差し歯の寿命】
- ・硬質レジン:7〜9年
- ・ハイブリットレジン:7〜8年
一般的には、こうした差し歯の寿命は約5〜8年とされています。しかし、定期的な歯科検診と適切なケアを続けることで、この期間を少しでも長く保つことが可能です。
自費治療の差し歯の寿命は約10〜20年
一方、自費治療で使用される差し歯には、セラミックやジルコニアといった高品質な素材が使用されます。これらの素材は、レジンや金属と比べて高い耐久性と美しさを兼ね備えており、長期間にわたってその効果を保つことが可能です。
特にセラミックは、自然な歯の色に非常に近い外観を持ち、変色しにくいという利点があります。
【自費治療の差し歯の寿命】
- ・オールセラミック:10〜20年
- ・メタルボンドセラミック:8〜10年
- ・ジルコニア:10〜15年
- ・ゴールド:8〜10年
種類によりますが、適切にケアすれば10〜15年さらにはそれ以上使用できることがあるでしょう。
ただし、これらの差し歯も永久的なものではないため、時間の経過とともに微細な亀裂が入ったり、噛み合わせが変化したりすることがあります。寿命を最大限に延ばすためには、定期的な歯科検診が不可欠です。
差し歯の寿命は前歯・奥歯で変わる?
基本的に差し歯の寿命は取り付ける位置によって変わることはありません。しかし前歯と奥歯では、噛み合わせや力のかかり方が異なるため、寿命にも違いが生じる可能性はあります。
さらに前歯は笑顔や会話などで見た目に大きく影響する部位のため、黄ばみや変色が進んでしまうと、奥歯よりも早期に交換を求められることもあるでしょう。
一方、奥歯は食べ物を噛み砕く際に強い力がかかるため、前歯に比べて破損の可能性が高い傾向があります。特に、食いしばりや歯ぎしりの癖がある方は、奥歯の差し歯に対してより注意が必要です。
前歯、奥歯に関わらず適切なケアと検診を受けることで、寿命を最大限のばすことができます。
差し歯の寿命を伸ばす方法
差し歯の寿命を最大限に伸ばすためには、日常的なケアと定期的な歯科メンテナンスが重要です。差し歯が長持ちするかどうかは、患者さんの日々の努力によって大きく左右されます。
以下では、差し歯の寿命を延ばすために役立つ具体的な方法について詳しく説明します。
日常のケアを徹底する
差し歯を長持ちさせるための基本は、日常的なオーラルケアを徹底することです。毎日のブラッシングはもちろん、フロスや歯間ブラシを使って、差し歯と歯茎の境目、そして歯と歯の間に溜まった食べかすやプラークをしっかりと取り除くことが重要。特に、差し歯の周りには汚れが溜まりやすいため、丁寧なケアが求められます。
また、歯磨き粉の選び方も大切です。研磨剤が含まれた歯磨き粉を使用すると、差し歯の表面が傷つきやすくなるため、できるだけ研磨剤の少ないものや、セラミックに優しい成分の歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
定期的なメンテナンス
差し歯を長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なメンテナンスも欠かせません。定期的に歯科医師によるチェックを受けることで、差し歯やその周囲の歯茎に異常がないかを確認し、早期に問題を発見することができます。
問題が早期に発見されれば、適切な処置を行うことで、差し歯の寿命を大幅に延ばすことができるでしょう。
さらに、プロフェッショナルクリーニング(PMTC)を定期的に受けることで、日常のブラッシングでは取りきれない汚れやプラークを除去し、差し歯の健康を保つことができます。
噛み合わせを調整する
差し歯の寿命を延ばすためにもう一つ重要なのが、噛み合わせの調整です。噛み合わせが悪いと、特定の差し歯に過度な負担がかかり、早期に摩耗したり、破損したりするリスクが高まります。
特に、奥歯の差し歯は噛み合わせが影響を受けやすいため、定期的に歯科医師に噛み合わせをチェックしてもらい、必要に応じて調整を行うことが大切です。
噛み合わせの問題を放置すると、差し歯だけでなく周囲の歯や顎関節にも悪影響を及ぼすことがあります。早期に調整を行い、噛み合わせを改善することで、口全体の健康を保ちましょう。
歯軋りや食いしばりを改善する
歯軋りや食いしばりは、差し歯に大きな負担をかける要因となります。これらの癖があると、差し歯が早期に摩耗したり、破損したりするリスクも。
もし歯軋りや食いしばりの癖がある場合、歯科医院でナイトガード(マウスピース)を作成することをおすすめします。
差し歯を交換するタイミングや目安
差し歯を長く使用していると、交換が必要な時期がやってきます。しかし、いつ交換すべきかは個々の状況によって異なります。以下のような症状が現れたら、差し歯の交換を検討するタイミングです。
差し歯にヒビが入る
差し歯にヒビが入ると、そこからさらに割れたり欠けたりする可能性があります。ヒビが見つかった場合は、そのまま放置せずにすぐに歯科医師に相談しましょう。
特に、ヒビが深い場合や、差し歯の根本まで達している場合は、早めの交換が必要です。放置すると、ヒビから細菌が入り込み、感染症のリスクも高まります。
差し歯が取れやすい
差し歯がぐらついたり、頻繁に取れてしまう場合は、接着剤の劣化や、差し歯を支える歯や歯茎の状態が悪化している可能性があります。
差し歯が取れることが続くと、日常生活にも支障をきたすため、早めに対応することが重要です。
歯茎が黒くなる
差し歯の下にある歯が変色したり、金属が露出して歯茎が黒ずむことがあります。これは審美的な問題だけでなく、差し歯の下で何らかの問題が発生している可能性が考えられるでしょう。
このような場合は、差し歯を交換し、より適切な素材を使用することで改善できることが多いです。
差し歯が黄ばむ
差し歯が黄ばんで見た目が悪くなることも、交換を考えるタイミングです。特に、前歯の差し歯が黄ばんでくると、笑顔や話をする際に気になることが多くなります。
差し歯の黄ばみはホワイトニングで取ることができず、交換が必要となります。黄ばみは、経年劣化や食生活、喫煙などによって進行するため、これらのリスクを避けることも大切です。
差し歯のお悩みは渡辺通り駅加納歯科クリニック福岡にご相談ください
今回は差し歯の寿命についてご紹介しました。
ご自身の差し歯がどのような状態にあるのか、気になる方はぜひ一度渡辺通り駅加納歯科クリニック福岡にご相談ください。正しいケアと適切なタイミングでの交換により、長く健康な口元を維持することができます。
適切な治療とケアで、美しい笑顔を長く保ちましょう。